

令和7年4月より毎月開催してきた坐禅会の集大成として、ドイツ人僧侶ネルケ無方老師を招いて坐禅会・講演会が開催され、スタッフ含め100人以上の方が参加しました。
ネルケ師は日本を代表する禅僧である澤木興道老師がおられた安泰寺で修行し、住職を務めておられた方です。(詳細はプロフィール欄をご覧ください。)
坐禅について深く参究されるなかでの気づきを丁寧にお話ししてくださりました。日本人を外側から見つめる視点も非常に興味深く、ご参加いただいた皆様の印象に残ったのではないかと存じます。
禅の、あるいは坐禅の本筋を歩んでこられたネルケ老師と一緒に坐ることのできる、大変貴重な機会となりました。
講師プロフィール
ネルケ無方
1968年ドイツ生まれ。子どもの頃から「どうせ死ぬなら、なぜ生きなければならないのか」という疑間を抱き、キリスト教の家系であったが高校在学中に坐禅に出会い禅に興味を持つ。大学を経て、兵庫県の安泰寺で出家。2年間の旅行の後、各地の堂で修行を重ねる。安泰寺に戻って師匠の法を継ぎ、大阪城公園でホームレス坐禅をする。そんな中、2002年に師匠の除雪作業中の訃報を聞いて安泰寺に戻り、9代目住職になる。2020年に安泰寺住職を退いた後、現在は大阪を拠点に日本の内外で講演活動や坐禅指導の傍ら、執筆活動を行っている。
デビュー作「迷える者の禅修行 ドイツ人住職が見た日本仏教」は新潮ドキュメント賞の候補作に選ばれた。最新著書は「人生というクソゲーを変えるための仏教」。
開催内容
受付の際、参加者の方には簡単な写経をしていただきました。

最初に、当日お認めいただいた写経と、この1年間に創立50周年事業として開催された各地の坐禅会にて参加者の皆様にお寄せいただいた写経を合わせてお供えし、納経諷経を執り行いました。記念事業のこれまでの歩みと、この場に集った皆様の祈りを一つにまとめ、謹んでご本尊様へ捧げます。

講演を聴く前後での体感の違いを感じていただくために、ネルケ師による簡単な指導ののち、一回目の坐禅を行いました。

講演では、ネルケ師が初めて坐禅した時に、普段の生活の中でいかに頭の中の考えに気を取られているかを自覚し、首から下の自分の存在に気づいたと語られました。
ネルケ師のおっしゃる坐禅とは、日々の生活に追われる人生という名のゲームを一服する行為であり、「今ここに戻る」ことのできる時間です。
坐禅を終えて生活に戻る時にも、勝ち負けの無いフリスビー遊びのように人生を捉えながら、執着しない菩薩の精神で生きることが重要であるとおっしゃいました。

ネルケ師からのより細かく具体的な指導ののち、人生というゲームを一服して今ここに安らぐという思いを胸に、二回目の坐禅を行いました。

最後の質疑応答の時間では多くの質問が飛び交い、仏道に向き合う道半ばの我々にも単なる凡夫よりも目覚めし凡夫であり続けようというメッセージを送ってくださいました。
このことは、創立50周年事業で掲げてきた「しない禅よりする擬禅」というスローガンにも通ずる大切な教えであると感じました。
こうした思いを胸に、青年会活動によりいっそう励んで参ります。
